庫内物流の「出荷管理業務」にはどのような作業が含まれますか?
出荷管理業務は、庫内物流の中でも最もEDIとの接点が多い領域です。受信した受注データを、物理的な商品の出荷と取引先への情報送信へと変換していく一連の作業群で、9つの工程で構成されます。
9つの作業が一本の流れとして繋がる
1つ目が 出荷指示 で、販売管理システムから自動生成されます。EDI受注データを起点に、出荷すべき商品と数量が確定します。2つ目が ピッキングリスト で、出荷指示に基づいて倉庫内で商品を取り出すための作業指示書です。3つ目が 出庫作業 で、リストに沿って実際に商品を倉庫から取り出します。
4つ目が 数量訂正 で、ピッキングや出庫の過程で数量に誤りがあった場合の修正です。5つ目が 梱包処理 で、出庫商品を取引先指定の梱包仕様で包装します。6つ目が 売上計上 で、出荷確定した商品の売上をシステムに記録します。
7つ目が 納品書発行 で、取引先指定のレイアウトで納品書を出力します。8つ目が 送り状発行 で、配送業者に渡す送り状を作成します。9つ目が 出荷メッセージ の送信で、EDIを利用して取引先に出荷情報を電子的に通知します。
9工程が連結していないと現場は止まる
これら9つは、どれか1つが切れても全体が機能しないという性質を持っています。たとえば、ピッキングは完了したが納品書発行が手作業で待ち時間が発生する、梱包は終わったが送り状の印字に手間取って出荷便に間に合わない、出荷メッセージの送信が漏れて取引先が入荷予定を把握できない——こうした事象は、いずれも工程間の連結が弱いことが原因で起きます。
逆に、9工程をシステム上で1つの流れとして連結できれば、出荷指示が発行された瞬間に、その後の8工程が連鎖的に動く運用に持ち込めます。担当者は「次に何をすべきか」を判断する必要がなくなり、目の前の作業に集中できるようになります。
EDI導入時は出荷管理を最優先で設計する
中小企業がEDIを導入する際、出荷管理業務を最初に整備するのは、ここに最も多くのEDI連携要素が集中しているためです。受注メッセージの取り込み先、出荷メッセージの送信元、現品票・納品書・SCMラベルの印字、配送業者との連携——これら全てが出荷管理の中で交差します。
逆に言えば、出荷管理がきちんと設計されていれば、EDI導入の主要な効果はそこでほぼ実現できるとも言えます。導入プロジェクトの計画段階で、9工程それぞれの設計に十分な時間を割くことが、最終的な投資効果を大きく左右します。
