EDI導入時に行う「データマッピング」とは何ですか?
データマッピングは、取引先から受信したEDIデータの各項目を、自社システムのどの項目に対応させるかを定義する作業です。取引先ごとにフォーマットや項目定義が異なるため、商品コード、数量、納品日、金額といった各フィールドの対応関係と、必要に応じたデータ変換ルール(コード変換、桁合わせ、単位換算など)を一つひとつ設定する必要があります。マッピングの精度がEDI運用の安定性を左右するため、取引先のフォーマット仕様書を正確に読み込み、テストデータで検証しながら設計することが重要です。
マッピング作業で設定する変換パターン
データマッピングで設定する代表的な変換パターンは、以下のようなものがあります。
1. フィールド名の対応付け
取引先システムのフィールド名(例: item_code)を、自社システムのフィールド名(例: product_id)に対応させる、最も基本的な変換です。一見シンプルですが、フィールドの意味が完全に一致しているかの確認が必要です(例: 「取引先の商品コード」と「自社の商品コード」が同一の体系を指しているか)。
2. コード変換
取引先固有の商品コード(A001, A002…)を、自社の商品コード(JANコードや独自コード)に変換する作業です。取引先と自社で商品マスタが異なる場合、変換テーブルを作成して各コードを対応させる必要があります。
3. データ型・桁数の調整
数値フィールドの桁数調整(例: 5桁→8桁)、文字フィールドの長さ調整、ゼロパディングの追加・除去など、データ型レベルでの変換も必要になります。
4. 単位換算
取引先が「ケース単位」で発注してきても、自社の在庫管理が「個数単位」の場合、換算ロジックが必要になります。同様に、重さ(kg ⇔ g)、長さ(m ⇔ cm)などの単位変換もマッピングで定義します。
5. 日付フォーマットの変換
取引先が YYYYMMDD 形式で送信してきても、自社が YYYY-MM-DD 形式を使っている場合、変換が必要です。タイムゾーンや時刻情報の有無も注意点です。
6. 必須項目チェックと既定値の設定
取引先が送信しない項目に、自社で必須となる項目(例: 自社内の管理コード)の既定値を設定するロジックも、マッピング設計の一部です。
マッピング設計を成功させるポイント
マッピング設定にミスがあると、商品コードの取り違え、数量の桁誤り、納期の解釈ミスといったエラーが業務に流れ込み、誤出荷や請求トラブルにつながります。設計を成功させるためには以下が必要です。
- 取引先のフォーマット仕様書の正確な読み込み — 仕様書には必須/任意項目、データ型、桁数、コード体系などが定義されている
- サンプルデータでの検証 — 設計したマッピングをテストデータで実行し、想定通りに変換されるかを確認
- エッジケースのテスト — 通常パターンだけでなく、極端な値(最大桁数、空値、特殊文字など)でも正常動作するかを確認
- 変更履歴の管理 — 取引先のフォーマット変更時に、過去のマッピング設定との差分が追えるようにする
